科学技術の発達とコミュニケーション

  ハンディータイプのゲーム機や携帯電話の普及に伴い、子どもたちの遊びが変化していることは、ここ数年、各方面から指摘されています。

 たとえば、私が子どもの頃は、近くの神社の境内で、かくれんぼ、缶けり、コマ回し等をして遊びました。固定電話は、高校生のとき自宅に設置されました。ですから、中学生までは、明日遊ぶ約束について、前日に学校で、集合時刻と場所の打合せをしていたものです。

 ところが、最近の子どもたちの遊びは、お互いの会話がなくても成り立っています。

  たとえば、2人の友達がベンチに並んで座っているとします。1人はゲーム機に、1人は携帯電話にそれぞれ夢中になっています。この時間が30分くらい続いても、この2人にとっては、いっしょに遊んだという感覚になるようです。もちろん、この会う約束も、会う直前にメールのやり取りできめたという構図になります。この一連の行動には、会話がほとんどありません。昔の子どもである私にとっては、“変な感じ”なのですが、今の子どもたちには“普通”のようです。

 このような社会的背景もあり、今、学校では、「言語活動」に特に力を入れています。実は、このたび改正された学習指導要領(学校の教科内容や基本的指導事項などを示したもの)に、言語活動の充実が強調されています。言語活動の重要な目的の一つは、コミュニケーション能力を子どもたちにつけさせることです。

 さて、中学校において、不登校になる原因は様々ですが、「いやなことを言われた。無視された。」という理由で、不登校になっていく子どももいます。子ども同士のコミュニケーションがうまくとれない例です。不登校になりそうな事例が起こったら、学校は、子ども、保護者等関係者全員に対し、学校組織として真剣に取り組んでいます。それとは別に普段から、子どもたちのコミュニケーション能力を向上させる取り組みも行っているということです。

 携帯電話があるのは、普通になった時代でも、人間のコミュニケーションの基本は、お互いの顔を見て会話することだと思います。

2010.10.9(守田)

真言寺不登校支援ネットワーク
http://shien.shingonji.net/article.php/20101009174814859